選挙の投票結果などの報道があった場合、ふと疑問に思うことが多々あります。みなさんも同じような経験があるのではないでしょうか。
そのようなちょっとした疑問や発見を広く共有したいと思い、ブログを立ち上げました。
本日の疑問は、特に不思議だった得票数について発信いたします。
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小数点で表示の得票数ってあるの?
皆さんは選挙結果で得票数に小数点が含まれている不思議な現象って知ってますか?
一人が1票を投票する選挙なのに、何故小数点で表示されるのでしょうか。
私が小数点付きの得票数を最初に目にしたのは、地元の選挙管理委員会のホームページでした。
少し前に行われた選挙結果を見ると、『えっ!』得票数が小数点付きで表示されているではありませんか。
これは何かの間違いだろう!早く選挙管理委員会に教えてあげないと選管が恥をかいてしまう!と思い、すぐに電話しました。
すると次のように教えて下さいました。
何故、小数点で表示の得票数が存在するのでしょうか
そもそも何故得票数が小数点で表示されるのでしょうか、それは有権者が投票した1票を有権者の意見としてとても大事にしているからだそうです。
例えばある選挙において、候補者に山田太郎さんと山田次郎さんがいた場合、投票用紙に『山田』と書いて投票すると、有権者がどちらの山田さんに投票したいのかが分からなくなります。
かといってこの1票を無効にすると有権者が折角投じた1票を無駄にすることになるので、この1票を山田太郎さんと山田次郎さんで按分します。
計算方法は、このどちらに投じたか分からない票を除いた他の票が山田太郎さん2票で山田次郎さん3票とすると、
この『山田』と書いた票は
- 山田太郎さんに0.4票
- 山田次郎さんに0.6票
が入ります。
この例は名字ですが、名前が同じ太郎さんが2名候補者でいる場合に『たろう』と記載された投票用紙は同じように按分されるようです。
実際の選挙では、候補者が『山田太郎』さん『山田次郎』さん『鈴木太郎』さんなど名字だけでなく名前も他候補と同じである場合、按分した結果は細かな数字になるのだろうなと想像します。
1票の影響って凄く大きいのかも
按分票の他に折角の投票が無効票になってしまうことがあります。
まずは、白票です。これは投票用紙に何も書かずに投票するのですが、当該選挙の候補者に応援をしたい人がいないという有権者の意思を表しているので、個人的には白票については問題はないのではないかと思います。
その他には「他事記載」といって名前以外を余計に書き込むことも原則として無効になるようです。
また、候補者名を正しく書いても、「頑張ってください」と書き添えたり、記号を書き加えたりするのも」無効なようです。
白票以外の無効票は折角の1票が無駄になりますので注意して残念なことにならないようにしたいですね。
2019年に実施された、地方選挙では次の3選挙区が1票未満の差で当落を分けたようです。
選挙管理委員会事務局に小数点で表示された得票数があるとの説明を聞いてはいましたが、実際に1票以内の差での当選・落選を目の当たりにすると驚くばかりです。
選挙においては、まず当選しないと有権者のための政策を提案できないこともあり、自分が当選するため同性の泡沫候補を立てて、対抗候補者の得票数を減らすようなことも行われるのかなと考えてしまいました。
選挙はあくまでも政策論争で争っていただきたいものですね。
陸前高田市議会議員選挙(2019年09月08日執行)結果
当選 18 大坂 たかし氏 無所属 411.216
― 19 菅野 さだむ氏 無所属 411.000
引用:陸前高田市選挙管理委員会
なんと当選と次点の差が0.216票。
池田町議会議員選挙(2019年04月21日執行)結果
当選 8 さの 和彦氏 無所属 155.000
― 9 飯田 しげはる氏 無所属 154.41
引用:選挙ドットコム
当選と次点の差が0.416票。
銚子市議会議員選挙(平成31年4月21日執行)結果
当選 18 石上 みつやす氏 無所属 904.474
― 19 くどう 忠男氏 無所属 904.000
引用:銚子市選挙管理委員会
これは当選と次点の差が0.474票です。
選挙なので僅差でも当選できないと候補者はもちろんのこと、応援している有権者にとっても大変残念なことだと思います。
自分が応援している候補者に1票が届くように
これらのことは、自分が投票した1票は必ず応援している候補の1票になっていると思っていた私にはとても衝撃でした。
これまでは応援している候補者の名前だけ覚えていれば良いや!と思っていましたが、この出来事があってからは他の候補者の名前も意識するようになりました。
みなさんも大事な1票を投票する場合、応援している候補者に1票が入るように注意して投票してくださいね。